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2011年12月11日

PCで漫画を描こうとした場合、ComicStudio以外の選択肢はほぼ無いというのが現状なのですが、そのComicStudioがIllustStudioと共に消えてしまうという話です。


メーカーのCELSYSが開発中の「CLIP STUDIO」というソフトが2012年春に正式リリースとなり、それをやがてComicStudioとIllustStudioを統合したようなソフトに育てていくという方針のようです。
これだけ聞くとはっきり言って嫌な予感しかしないんですが、実際にペンで描く作業はすべてIllustStudioでやっていて、2つのソフトを行き来しながら使っている俺にとっては願ってもない話だったりします。本当に2つがちゃんと合体してくれればですがね。どうやらCLIP STUDIOにページ管理機能がついた上位グレード製品はさらに夏まで待たなければならないようなのでかなり先の話ですね。


そんなわけでまだ何とも言えない状況ではあるんですが、ただひとつ懸念があるのは、その価格設定なんですよね。
上位グレードでも2万円前後ということで、完全に同人誌とかPixivにイラスト描いてる人をターゲットにしてるわけですが、アマチュア向けに特化してしまうことへの不安が非常に大きい。
今のComicStudioでもフキダシツールとか集中線ツールの仕様とか、プロの原稿でこれはとても使えないというレベルの機能は多いです。そういうアマチュアレベルでは必要とされない部分はカットされてしまうのではないかということなんです。同人誌とかPixivを馬鹿にしてるわけじゃないですよ一応。
自分でもComicStudioを使って描いているというアシスタントが「1200dpiなんて必要ないですよね」って言ってたことがあってすごいショックだったんですけど、600dpiでもオッケーというところに合わせて作られてしまうと厳しいわけですよ。それならそれで10万とかでもいいからプロ仕様もちゃんと作ってほしい。
ComicStudioの販売も平行して2013年末まで続けるということなので、その時までにCLIP STUDIOをComicStudioと同等以上の状態まで持っていくつもりなんでしょうけど、逆に言えばそれまでは使い物にならないということを覚悟しなければならないでしょうね。


ComicStudioというソフトは今や多くの漫画家の生命線になってしまっているわけで、本当に頑張ってほしいです。お願いします。

コメント(6)

コミスタ終了の知らせはちょっとショッキングでした。
コミスタとイラスタとで同じ会社の作ってる同じような作りを意識してそうなのに、
微妙にボタン配置やボタンアイコンが違ってて解り難い(左右反転とか)あたりが、
統合する事によって使い易く、両ソフトを行き来し易くなるなら、ソレはありがたいですが・・・
動作環境に64ビット対応となっちゃうと、逆に32ビット環境じゃ重いってことに?
という不安もあります。
ソフト自体が安いのは自分にはありがたいものの、そのパフォーマンスを生かす為のPC環境構築などは、未だアマチュアの域の自分にはちょっと痛し痒しというか。
個人的にはコミスタの素材フォルダの自由度をもうちょっとどうにかしてほしいところです。
あと3Dレンダリングも・・・。

ところで、先生はイラスタで線画を描いておられるのですか?

CLIP STUDIOは今のバージョンを試してみたもののまだ評価できる段階ではないですね。コミスタのページファイルも読めないし。
線は全部イラスタでやってます。やっぱり絵を描くためだけのソフトなので、イラスタの方が線が自然だし定規を使った時の挙動や線補正も思った通りになるんですよね。

イラスタで線画をモノクロ原稿の線画を描く、というのは目から鱗の発想でした。
早速色々試してみたいと思います!

もうComicStudioの線には戻れなくなりますよ。

イラストスタジオとコミックスタジオが重なる部分が多いので、合わせてもいいんじゃないかと考えています。
しかし、二つの製品を合わせ、価格も下げて出てきたなんて。なんだか受賞ですね。
きちんと合わせるには、二つの製品を合わせた価格よりも少し低い価格でなければ合うのではないか...


多分ゲームのように、少し安く出して素材を有料で販売する方式でいくのではないでしょうか?

必要な機能を部分有料化して販売する方式で...

たしかに、素材で利益を出すという方向性はあるかもしれませんね。そういえば俺もトーン素材はいくつか買っているし…

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